へんろみち保存協力会

【活動報告】2024年「秋の遍路道調査会」活動報告(その1)

去る2024年10月19日に行いました。「秋の遍路道調査会」の活動レポート(その1)です。

今回の調査は、徳島県美波町を中心に行いました。主に22番平等寺から23番薬王寺の間の遍路道です。

美波町の遍路道は、いくつもルートがあり、かなりわかりにくくなっています。その上、江戸時代には、お遍路さんが利用できなかったといわれる「土佐街道(通称:殿様道)」が重なり、複雑な状況です。さらには、近代と現代のインフラ整備による車道も重なり、旧遍路道が消滅、途絶したり、ルートが変わっていたりしています。そのような状況を今回の調査会で確認してきました。

平等寺からスタートしました。

月夜御水庵手前に約2年前にできたヘンロ小屋プロジェクトの休憩所に移動します。同じ場所に設置した道標は、へんろみち保存協力会の令和遍路石101号です。

上部の欠けた道標も味わいがあります。

月夜の御水庵の大杉 根が周りのものを持ち上げています。

月夜御水庵から鉦打の集落まで、実は紹介されていない旧遍路道が通っています。今回の調査会では、この道を歩いてみようという計画です。

新しい車道が通じたので、旧遍路道の登り口は消滅してしまっています。

少し離れたところから、無理やり旧遍路道を目指して登りました。

途中、道を間違えてかなり引き返しましたが、なんとか尾根道の旧遍路道に到達しました。ほとんど使われていないにもかかわらず、きれいな道が残っていました。

しかし、尾根道から下り側までくると途端に道が分からなくなり、ほぼ消滅状態に、登山アプリを活用して、国土地理院の地図を頼りに、道なき道を進みました。(国土地理院のルートは間違っているかもしれない…。)

ようやくなんとか峠越えができました。遍路道を示す、道標を発見。

塔の近くにはお遍路さんの墓がありました。

残念ながらこのルートは紹介できないレベルでした。登り側と下り側の旧遍路道は消滅しています。まともに歩けたのは、尾根道だけでした。

このように放置されると、道は自然に消えていきます。

続いて、鉦打の集落から、その先の鉦打峠の登り口まで、確認することにします。

雨が少し降ってきました。残念ながら、これ以上強くなると調査ができなくなります。

旧遍路道に交差する国道55号を越えてすぐのところにある大師堂です。元はここから10メートルほど下の場所にあったとのこと。

鉦打峠の登り口は、この状況で、入ることができませんでした。

一日目は雨が強くなり、ここで終了しました。

レポートは「その2」へ続きます。

 

 

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