【お寺情報】57番仙遊寺の旧遍路道(参道)の被害について
昨年の豪雨被害で旧遍路道が歩けなくなっている57番仙遊寺の状況を見てきたのでお知らせします。
現在は、旧遍路道は立ち入りが禁止されています。
仙遊寺の境内は江戸時代以前から少しずつ盛り土され拡張されています。
境内からすぐ下りたところの江戸後期の石組みの右側が崩れてしまっています。
谷のどん付きにあたる最奥部です。石組の下が崩れて、上部がかろうじて壁面に張り付いている状態です。
非常に危険な状態です。
参道も道の端が削られてしまったので応急処置をされています。
上部は普段は水が流れていないので、こんな感じですが、豪雨のときはここが滝のようになったそうです。
岩盤の上に薄く表土が乗っていることがわかります。竹の根が広がっているところはなんどか表土が残っています。
参道脇も削られ崩落しています。
山門のすぐ上周辺の状態です。参道にはずっと手すりがついていましたが、すごい力でねじられ引きちぎられています。
中央の窪みのある石の上には阿坊仙人の石造がありました。
手すりの柱部です。ものの見事に倒され引きちぎられています。ここに土石流が流れ込みました。
普段はほとんど水が流れていないので、このような石を渡した参道でも問題はありませんでした。
現在は土砂がつまり水が流れなくなっています。
それにしても山門が流されなくてよかった。写真の中央手前には無残にも首の取れた阿坊仙人像が。
仙遊寺の副住職に案内していただきました。
この石は、写真奥の山門横から流されて移動したものです。
この石も山門横から流されました。20mほど移動しているでしょうか。恐ろしい力です。
現在、山門から境内までの旧参道遍路道は、通行止めとなっています。復旧の目途は立っていません。
この道は寺院の敷地内で公的な管轄外となるそうで、もし直すとなるとすべて寺院の負担となるそうです。
しかし、どう考えても寺院の手に負えないのではないかと思います。
もし、知恵のある方、アイデアがある方がいらっしゃいましたら、お声がけをお願いいたします。