へんろみち保存協力会

【活動報告】2024年「秋の遍路道調査会」活動報告(その2)

先日行いました、2024年「秋の遍路道調査会」活動報告の続きです。

本日は美波町の職員のTさんにも参加していただきました。お忙しい中ありがとうございました。

まずは貝谷峠への道と由岐へ向かう新しい道との分かれ道の道標を付け替えました。

そのあと、小野元気クラブの皆さんがお接待をされている休憩所を確認しました。

休憩所のほか、ここではトイレとシャワーの利用もできますので、お遍路さんは非常に助かります。

休憩所があるのは、元福井南小学校。入り口にはお遍路さんの人形があります。

立派な休憩所です。ありがたい…。

そのあと、いよいよ本日のメインの調査地点「星越峠」へ向かいました。

星越峠は旧遍路道、旧国道55号、現国道55号と時代の違う道が重なっています。どこを通っていたかはわかっていて、当会の地図にも掲載していますが、

整備がほどんどされていないため、消滅寸前となっていました。

峠の登り口の道は、旧国道55号側にかすかに痕跡が残る程度です。

登り側の道は、消滅しています。

現在でも旧国道55号をたどれば、峠にある切通しまでは到達できます。

峠の切通し。ここまでは旧国道を歩けば到達できます。

切通しから先の下り部分は、非常に分かりにくく迷うお遍路さんもおられますので、地図の表記を変更したいと思います。

一部、道が残っているので、全く復元不可能という訳でもなさそうですが、かなりの土木作業が必要です。

多くのお遍路さんを迷わせてしまうのは、この地点。旧遍路道はこの写真のほぼ中央、動物除けのネットに沿って下っていく。右の車道は、後世神社に向かう道で、遍路道ではない。

※星越峠について、詳しくはこのサイトの記事(https://blog.iyohenro.jp/wp-admin/post.php?post=5206&action=edit)をご覧ください。

星越峠の確認の後は、旧遍路道をたどりました。国道55号に沿って遍路道は続いています。

かつて、この道が遍路道(街道)だったことを示す石造物が残っています。

途中にのどかなカフェがあったので、情報収集を兼ねて、休憩をしました。

このカフェから先も、実は遍路道が続いています。カフェのオーナーのご厚意で、敷地を縦断させていただき、この先の遍路道も歩いてみます。(本当の遍路道は建物の山側を通っています。)

まさに気持ちのいい遍路道が続いていました。

水神を祀る小さな祠がありました。

昔ながらの民家がありました。今もお住まいのようです。

この後、北河内駅近くにある真念の道標を確認に行ってきました。

この後、小田坂の下り部分で新しい道を作っているということで、確認に行ってきました。

写真の左側に写っている日和佐川に新たに橋が架かるそうです。

峠の西側は工事中です。遍路道は新しい道と一体化するようです。

 

小田坂の登り口から少し離れたところに新しい道の工事が続いています。

こちらが東側、この奥にトンネルができ、西側に抜けるようです。

23番薬王寺にもご挨拶に行ってきました。

何度来ても、日和佐の眺めはいいですね。

この後、由岐に向かって、海側の道を確認してきました。

小田坂の登り口だが、本当の登り口は別のところにあります。

以前、貝谷峠の下りに貼ったシールの向きが今一つだったので、貼り直しました。

今回の調査会は、ここで終了です。

いままでいくつか調査会を開催しましたが、少しずつ課題が見えてきました。

遍路道の状態は様々ですが、いくつかに分類できそうです。特に問題なのは、1.消滅しかかっている遍路道(なんとか歩ける) と 2.復元可能な遍路道(現在は歩けない) の扱いをどうするのかという2点です。完全に消滅して復元できない(建物が立っている、災害でなくなっているなど)ところは別として、復元可能なところは、なんとかしたいものです。

現在はそのような道は、初めて歩くお遍路さんも見る当会の地図には紹介しにくいところがありますが、整備次第では歩けるようになるかもしれません。

調査会では、そのような遍路道の洗い出しをしていきたいと考えています。会員の皆様には今後もお誘いをしたいと思いますので、よろしくお願いします。

 

 

 

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